制気口の騒音を消すには?騒音対策について解説

制気口の騒音問題に頭を悩ませている方は多いのではないでしょうか。
テナントから苦情がきて、対策はしてみたものの一向に良くならないという場合もあるでしょう。
調整で対応できることもあれば、構造自体が問題となっている場合もあるのです。

商品で対応できる場合もありますので、騒音に強い制気口をチェックしましょう。

制気口とは

制気口とは、空調設備の吹出口や吸込口を総称したものになります。
吹出口や吸込口はもちろん、給気口や排気口なども含まれています。

オフィスなどの天井を見れば、照明器具と一緒に、空調の吹出口が付いているはずです。
そして、それも制気口の一種です。

アネモというタイプがとてもポピュラーで、丸型や四角のタイプがあります。
アネモは、放射状に空気を吹き出す性質を持っているため、空調が室内に行き渡りやすいのです。

古いオフィスビルだと、丸型のアネモが取付けられていることが多いですし、最近のオフィスビルだと四角のタイプも多いです。

場合によっては、室内にむき出しとなるもののため、インテリアとしてデザイン性を求められることもあります。

制気口を設置する目的

制気口を設置する理由は、室内の空調効率を高めるためです。
空調機で作り出した空気は、ダクトを通じて末端部分である制気口から給気されます。

この際に、ただ真下に風を送り出しているだけでは、室内の環境が十分に整わない可能性もあります。

そこで、給気として利用する場合には、部屋の隅ずみまで空気が行き渡るような工夫が制気口に凝らされているのです。
逆に制気口には、部屋の空気を室内から室外に排出する、排気の役割もあります。

さらに、制気口にはインテリアとしての機能も求められます。
空調機から送り込まれるダクトと部屋の繋ぎ目や排気口の入り口をそのままの状態にしておくと、明らかに部屋の中で浮いた存在になってしまうでしょう。

そのため、それらになんらかの細工をすることによって、部屋の内装に溶け込むようにする必要があるのです。
このように制気口には美観を求められるという特徴もあります。

また、排気の場合は非常時に煙を吸い出すような役割もあるのです。
そのような意味では、消防設備の一環として制気口が設置されることもあるでしょう。

このように制気口は、さまざまなものの総称になっているため、色々な役割があるのです。

制気口の種類を確認

ここでは制気口の種類をいくつか確認してみます。

制気口にはたくさんの種類がありますので、いくつかの例を確認して、どのようなものかを把握してみると良いでしょう。
そうすれば理解が深まるはずです。

床置き型吹出口

床置き型吹出口は、天井ではなく床から空気が吹き出すタイプの制気口になります。
天井から吹き出すような従来のものに比べると、メリットがたくさんあるのです。

まず、フリーアクセスフロアに相性の良いタイプになっていて、美観を損なうことなく、設置することができます。
さらに、ダクト施工が必要ないので、余計な施工が必要ありません。

また、人に近い場所から吹き出すことになりますので、空調機の能力がそこまで高くなくとも、空気が居住域に行き渡るというメリットもあるのです。

ただし、冷え性の人などは足元に風が当たってしまうので、設置位置に注意する必要があります。

オート型温度センサー付吹出口

温度センサーを内蔵するという面白いタイプの制気口です。

温度センサーは自己温度感知型で暖房空気で体積が膨張する力を利用し風向きを変え、冷房空気ではその力を失うため、スプリング等によって元に戻してあげるというもので、基本的には、風向や風量を調節するのが、難しい高い天井などに利用されることが多いのです。

また、電気を使わないので、光熱費を気にする必要がありません。
電気を使わないので配線工事が省けるというのも大きなポイントになってくるでしょう。

結露防止型吹出口

結露防止型吹出口は、材質や構造を工夫することによって、結露をしにくくしたタイプの吹出口です。
アルミ製や鋼板製の吹出口では、使用環境によっては結露しやすくなります。

しかし、結露防止型吹出口の場合は、樹脂製のカバーや構造によって結露しにくくなっています。

システム・グリッド天井用吹出口

システム・グリッド天井用吹出口は、最近のオフィスビルなどにも多いタイプの商品です。
システムアネモやグリッドアネモと呼ばれることもあります。

シーリングディフューザー

シーリングディフューザーは、一般的にはアネモと呼ばれているものです。

丸型と四角のタイプがあり、アネモと呼ばれているのは、アメリカの企業であるアネモスタット社が最初に販売した商品で、それがきっかけとなりアネモと呼ばれるようになっているのです。

制気口の騒音問題

制気口の騒音問題に悩まされることがあります。
オフィスビルの場合は、テナントから設備管理にダクトの音がうるさいなどと苦情が入ることがあります。

ダクトや制気口の騒音問題を対策する場合には、構造的な問題を解決するか、消音効果の高い製品を使って解決するか、調整によって対応するかといった方法があります。

まずは、誰でもできるような調整による対応を考えてみると良いでしょう。

空調機の風量を絞る

これは大元である空調機の風量を調整する方法になっています。

空調機の吹出口には風量調整ダンパーが設置されていて、それを調整することによって、風量を絞ることができるのです。
風量を絞ることによって、空調機モーターのアンペア数が下がっていきます。

このように大元を調整するとモーターに流れる電流が変化しますので、大幅に調整する場合には機器に影響を及ぼさないように注意をしながら、調整する必要があるでしょう。

給気口全体のバランスを確認

室内の給気口の騒音がうるさい場合には、部屋の給気口がどのような状態になっているか確認してください。

給気口では、風量を調整することができるようになっているものが多く、風が嫌なら風量を絞ることができますし、もっと空調を効かせたいなら全開にすることもできます。

そして、部屋内の給気口において、1つの給気口が全開になっていて、その他の給気口が閉まっているような場合は、当然その開いている1つの給気口に勢い良く風が吹き込むことになるのです。
設計時には、こういった仕様を想定されていない場合が多いので、予想以上の風量が流れ込むことによって、大きな騒音を発してしまう場合があるのです。

特に、オフィスビルの場合、テナント入居者自身で天井制気口の風量を調整できる状態にある場合は、風量のバランスを考えずに、閉じてしまう可能性があります。
これが騒音の原因になる場合もあるので、いきなり騒音が発生したというような苦情がきた場合には注意してみると良いでしょう。

そういった場合には、閉じている制気口を開けて、風量を分散させることが重要になってきます。

さらに、部屋によってはパーテーション工事などによって、ダクトの系統は一緒なのに場所によって違うテナントが入っていることが考えられるのです。

この場合は、必ずしも室内の制気口を調整するだけでは改善しない可能性があり、ダクトの系統図をしっかりと確認して、その給気口はどこの空調機に繋がっているのかを確認してみると良いでしょう。

サイレンサーを設置

家庭用の給気口などであれば、サイレンサーを設置することによって消音できるかもしれません。
スポンジ状のような商品で、給気口の中に入れてあげるだけで消音効果を発揮します。

家庭の給気口くらいであれば、こういった対策で改善する可能性もあるので、試してみるのも良いでしょう。
詳しくは専門業者にお問い合わせしてみてください。

制気口における騒音対策商品の特徴

制気口の騒音関連商品の特徴を紹介します。

空研工業の商品を中心に紹介していきます。
こういった商品を活用することによっても騒音を軽減することができますので、導入を検討してみるのも良いでしょう。

騒音対策用の制気口の導入なら空研工業

スケルトン天井用吹出口

スケルトン天井用吹出口は、スケルトンタイプの天井用に作られた商品になっています。

実は、最近スケルトンタイプの天井を採用するオフィスが増えていて、需要が急増しているのです。
スケルトン天井に付ける吹出口の場合は、デザイン性が非常に重視されます。

完全にダクトがむき出しの状態で施工されますので、室内と調和するようなデザインでなければ設置は難しいのです。
スケルトン天井用吹出口は見事にスケルトン天井との融合を果たしており、非常にデザイン性に優れた商品になっています。

また、制気口としての性能も高く、低騒音を実現してくれますし、低圧損も実現しているのです。
製品の特徴としては、気流を4辺に調整することができ、気流の拡散能力も高いので、室内にまんべんなく空調が行き渡ります。

また、制気口の永遠の課題ともいえる、直下の風量ですが、スケルトン天井用吹出口を利用すれば、直下にも柔らかい風が排出されます。

フレアフロー

フレアフローは、空研工業の高い技術がいかんなく発揮されている商品になっています。
フレアフローの大きな特徴は、高拡散吹出口という点です。

これによって非常に気流分布が安定していて、室内にまんべんなく空気が行き渡ります。
ショートサーキットを低減し、従来までは2台の設置が必要でしたが、新型のフレアフローならば1台で十分な空調が可能になっているのです。

また、オーナーにとって嬉しいメリットも目白押しで、梁貫通工事が不要となっています。
ライン型吹出口も不要となっており、施工性も著しく向上しているのです。

さらに、同じデザインの吹出口で空調することができる点も、メリットである言えるでしょう。

低温送風仕様床吹出口

低温送風仕様床吹出口は、低風量でも十分に室内に空気が行き渡るように工夫された商品です。
これも空研工業の技術力の賜物だと言えるでしょう。

少風量で空調をすることができるようになれば、必然的に騒音問題に悩まされる可能性は少なくなります。
風量が多くなれば、どうしても風による衝撃音が発生してしまいます。

さらに、低温送風仕様床吹出口の場合は、低温冷風でも快適な空間を作り出すために工夫された商品でもあります。

PD-F2 パーソナル気流ユニット

PD-F2 パーソナル気流ユニットは、オフィスの空調を個人個人でカスタマイズしたい場合に適した商品となっています。
最近は、働き方改革によって、それぞれが快適な環境で働くことが重視されています。

そういった問題を抱えるオフィスにPD-F2 パーソナル気流ユニットはぴったりだといえるでしょう。
PD-F2 パーソナル気流ユニットは、居住者の状況に応じて風量を調整することができる商品になっていて、その日の体調によって調整することも可能になっているのです。

広範囲をカバーする空調システムの場合は、どうしても一人ひとりのニーズに応えるのが難しくなります。

しかし、末端にPD-F2 パーソナル気流ユニットが取り付けられていれば、それぞれの気分や体調に合わせて柔軟に対応することが可能になります。
こちらの商品も少ない風量で空調を最大限に活用できるように改良されたものになっていますので、必然的に騒音問題のリスクを軽減できます。

さらに、工事の仕方によっては、スマホと連動したシステムにすることも可能で、オフィスで働く社員のスマホで、近くの制気口の風量を調整するようなことも可能になります。

微風シリーズ

微風シリーズは騒音問題を解決するだけではなく、風の問題まで一緒に解決することに成功した商品になります。
微風という名前の通り、柔らかく優しい風を吹き出すのが特徴です。
特殊布を通すことによって、柔らかい風の実現に成功しています。

風の強さは、人によっては不快に感じることがあります。
こうしたトラブルはどうしても発生するものですが、微風シリーズを活用すれば、そのようなトラブルを最小限に抑えられるかもしれません。

こちらの製品は、オフィスビルはもちろん、美術館の展示室や保管室、病院の病室などに設置されています。

美術館や保管室、病室では、オフィスビルなどと比べると、より優しい風が求められます。
強い風が出てしまうと、美術品を傷めることや患者の状態を悪化させてしまう可能性もあるでしょう。
だからこそ、微風シリーズが持っている優しい風が必要になってくるのです。

騒音問題を解決するだけではなく、働く人たちの風に対する不満を解消するために導入を検討してみるのも良いでしょう。

人感センサー制御床吹出口

人感センサー制御床吹出口は、スポット空調を突き詰めた商品だと言えるでしょう。
人がいるエリアだけを空調をするというコンセプトになっています。

これによって、不要な空間への空調に使うエネルギーを削減でき、省エネを達成することに成功しています。
必要な部分だけ空調をする場合には、余計な風量を作り出す必要がありません。

その分、少ない風の力で空調を行き渡らせることができますので、騒音に悩まされる可能性も少なくなるでしょう。
人感センサー制御床吹出口は名前の通り、人感センサーでスポット空調を可能にしたものです。

各エリアに設置された人感センサーが感知することによって、必要な部分だけ空調を行います。
人がいればONになりますし、人がいなくなればOFFになります。

空研工業は単に騒音を防止するだけではなく、省エネに関する企業努力も行っています。

まとめ

制気口の騒音問題の対策には、段階があることがわかったのではないでしょうか。
対策方法を確認したら、実行に移しましょう。

根本的な解決として、空研工業をはじめとした技術力の高い企業の商品を利用するのが良いでしょう。
空研工業の場合は騒音だけではなく、住環境という意味においても洗練された商品を販売しています。

騒音対策用の制気口の導入なら空研工業

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