特殊布を通して生み出す快適な気流「微風シリーズ」

日本の夏の暑さや湿気、冬の寒さを和らげるためにも空調は必須の設備です。
もっとも、空調の気流は時に不快感を与えるだけでなく、室内にあるものに影響を与える場合があります。

特にデリケートな美術品や博物館の展示品などは、適切な温度を保つことが重要であるため空調は必ず必要な設備となります。
一方で、直接空調の風が当たると変質や劣化の原因になります。

また、病院などでは風当たりが強い、音がうるさい空調では快適な院内環境が作り出せません。
そこで、空研工業では特殊布を通して生み出す快適な気流「微風シリーズ」を開発するに至りました。

「微風シリーズ」の概要や目的、特長を見ていきましょう。
空調の変更を検討されている方は是非参考にしてみてください。

「微風シリーズ」とは

「微風シリーズ」は吹出口に整流用の特殊布を組み込むことで、均一な微風速気流を作り出し、室内を快適な気流で満たせる工夫を施した吹出口です。
「微風シリーズ」として、美術館・博物館用吹出口KL-F P405と、病院向け吹出口KMU-405がリリースされています。

吹出口フェイス部に取り付けた特殊布の抵抗により、吹出部風速が均一化し、吹出口から均一な気流を垂直に出せる仕様です。

「微風シリーズ」の目的

美術館や博物館には、数多くの貴重で希少かつデリケートな展示品や収蔵品があります。
展示室や収蔵庫において、展示品や収蔵品に空調の空気が直接当たると劣化の進行を早めると危惧されてきました。

美術館や博物館等における空調リスクの課題を解決したのが、「微風シリーズ」の美術館用吹出口KL-F P405です。
無風に近い風を作り出すことで、展示品や収蔵品の劣化を予防、軽減することができます。

通常の吹出口に比べると、気流が柔らかで、直接展示品や所蔵品に当たらないようにできるのです。
一方、病院においては体調の悪い患者さんが外来に訪れ、患者さんが病棟で入院をしています。

空調による室温のコントロールは必須ですが、その一方で空調の風が直接当たる場合や風の音がうるさい環境は病院には適しません。

そこで、「微風シリーズ」の病院向け吹出口KMU-405を設置することで、「特殊布」が作り出す無風に近い風により、デリケートな患者様にも優しく、働く医師や看護師にも心地よい快適な院内環境を作り出すことができます。

「微風シリーズ」の導入なら空研工業

「微風シリーズ」の特長

「微風シリーズ」の吹出口の共通の特長や、美術館・博物館用吹出口KL-F P405、病院向け吹出口KMU-405の特長をご紹介します。

1.美術館・博物館用吹出口KL-F P405

吹出口に整流用の特殊布を組み込むことで吹出部風速が均一化され、快適な気流を作り出すことができます。
美術館・博物館用吹出口KL-F P405は吹出口全面から均一な気流を吹かせることで、局所的に気流が速くなることを抑制できるのが特長です。

これによって柔らかい気流が流れ、展示品や収蔵品の劣化を軽減させることができます。
気流は微風速で部屋全体に拡散して循環するので、展示室内で鑑賞する方や収蔵庫で作業するスタッフも、気流をほとんど感じることはありません。

物にとっても、人にとっても快適な空調環境を実現できます。

2.病院向け吹出口KMU-405

病院向け吹出口KMU-405は特殊布が作り出す無風に近い柔らかな微風で、快適な院内空調環境を作り出すことが可能です。
外来の待合室や診療室をはじめ、病棟のベッド周辺も柔らかな冷暖房で優しく包み込みます。

病院向け吹出口KMU-405には、吹出フェース裏側にセンサーが取り付けられており、センサーで感知した吹出温度の違いに応じて、気流の吹出風向を自動で調整することができます。

0.1m/s~0.2m/s の微風で気流による不快感を解消できるのに加えて、吹出温度に応じ、センサーを通じて自動で風向きをコントロールできるのが特長です。
吹出温度を17℃以下に設定した場合は冷房状態となって、気流は水平に吹き出すよう調整されます。

これに対して、吹出温度が28℃以上の場合は暖房状態となって、気流は斜めに吹き出します。
冷房状態と暖房状態で吹出口のフラップ角度が自動で可変するように設計されているのです。

3.冷暖房の気流を自動制御

病院向け吹出口KMU-405はデリケートな状態にある患者さんに、心地良い空調環境を提供できるように設計されています。
冷房による冷たい空気は下へと流れやすく、暖房による温かな空気は上昇しやすい性質があります。

病院向け吹出口KMU-405では、冷気と暖気の性質に合わせて気流の吹き出し方をコントロールできるのが特長です。
夏期の冷房時には患者さんに直接風が当たらないようにする、包み込む気流を実現します。

冷房時の吹出気流はグリルからの斜め吹出とフラップ部からの水平吹出の2つに分かれる仕様です。
斜め方向の気流は、降下後は上昇しながら徐々に広がっていきます。

一方で、水平方向の気流は先端から徐々に降下しながら流れていくので、冷気が優しく広がっていきます。
これに対して、冬期の暖房時には、患者さんに直接風を当てず循環した空気で快適な環境を作り出す仕様です。

暖房時の吹出気流はフラップ部が自動で可動して斜め下方へと吹き出します。
フラップ部から指向性の強い気流が居住域に向かって降下していくので、効率良く室内を暖めることが可能です。

4.メンテナンスしやすく衛生的

「微風シリーズ」を形成する特殊布は、耐薬品性を備えた特殊繊維を使用しています。
水分の吸水率0%という特殊繊維なため、結露の心配もありません。

結露によるカビの発生リスクもないので、衛生的です。
吹出口に組み込んでいる特殊布は取り外しができ、メンテナンスが楽なのも特長の一つです。

特殊布がホコリや使用期間に応じて汚れた場合には、取り外したうえで水で洗浄することもできます。
そのため、常に衛生的な気流を保つことができます。

まとめ

空研工業の「微風シリーズ」は空調設備の吹出口に特殊布を組み込むことで、快適な気流を生み出すことができるのが大きな特長です。

空調が直接当たることで収蔵されている美術品や展示品が劣化するのを予防、軽減できる美術館・博物館用吹出口KL-F P405と、無風に近い柔らかな微風で患者さんを守って快適な環境が作れる病院向け吹出口KMU-405の2つのシリーズがあります。

美術館・博物館用吹出口KL-F P405は吹出口全面から均一の風速で気流が出るので、室内全体を均一の気流が循環し、展示品や収蔵品に風が直接当たるのを回避できます。
展示品や収蔵品はもちろん、室内で鑑賞する客やスタッフにも優しく快適な空調空間が生み出せるのが魅力です。

病院向け吹出口KMU-405は、冷房時と暖房時で吹出口の風向が自動でコントロールされ、直接風が当たらず柔らかな気流で快適な温度環境を保つことができます。

「微風シリーズ」はメンテナンスもしやすく、常に衛生環境も維持できます。

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