メーカーによって大きく異なる?VAVのラインナップ

VAV VAV

VAVはビルや商業施設など大型施設の空調管理に欠かせないシステムですが、施設の規模や使用目的によって適切なサイズや性能が異なります。
また、研究所などでは特殊な用途に使用されることも多くあります。

そのため、各社のラインナップにも差があります。
各社の特徴を確認していきましょう。

VAVとは

公共機関をはじめ、民間企業にも二酸化炭素の排出量削減や省エネ目標が課される中、オフィスビルや商業施設、ホテルや病院などの大型施設においては、空調設備の省エネルギー化への要求が高まっています。

搬送動力にエネルギーの50%以上が使われている状況の中、VAV(variable air volume system)=可変風量システムへの注目度が高まっています。

VAVはあらかじめ設定した温度に合わせるために風速センサーで風量変化を検知して、自動調整できる装置です。
大型ビルの玄関ホールをはじめ、大型イベントスペースやショッピングモール、映画館や工場、研究室などさまざまな場所で役立てられています。

室温に応じて送風量を変化させる機能を備えており、設定した温度に達した場合やその温度を下回った場合に自動的に風量調整が行われ、室内温度を一定に保つことができます。

たとえば、夏場に冷房を省エネ設定で室温28℃に指定した場合、室温が29℃以上になると風量を上昇させて28℃になるようにコントロールし、28℃未満になると風量を小さくして室温を保とうと調整されるのです。

VAVのメリットは変化する室温に応じて、いちいち温度設定を変更する手間が省け、自動的な省エネを通じて光熱費を削減できる点にあります。

VAVの基本的な構造は、サーモスタット等が室温を感知すると、外部信号の指示により空調システムに内蔵されたモーターが羽根の回転数を上下させて風量の自動調整を行う仕組みです。
VAVは省エネルギーや節電、経費削減に貢献できる空調システムの一翼を担う装置として、導入を検討する施設が増えています。

VAV各メーカーとその特徴

メーカー1.クリフ株式会社 – 高速VAV(CAV)

医療施設や半導体や医薬品の生産ラインや実験室における局所排気や緊急排気をはじめ、風量差による室圧制御などで風量を高速にコントロールできます。

最速でフルストローク1秒の高速制御が可能で、風速センサーには差圧式を採用しています。
風速をフィードバックすることで高精度に風量をコントロールでき、研究室などのヒュームフードにも対応し、低圧損で省エネに貢献するVAVです。

メーカー2.東プレ株式会社 – バブコンVAV空調システム

世界に先駆けて風速センサーを用いたVAVおよびCAVを開発している企業です。
MSU(Multi Supply Unit)においては、業界初の設計で汎用ファンコイルの出口側に直接接続できるようにし、複数ゾーンの個別風量コントロールができます。

プロペラ式風速センサーにおいては、マグネットラバーと磁気抵抗素子の組み合わせで回転数を非接触で検出できるようにしたことで、信頼性と耐久性に優れ、長寿命な装置が開発されています。

メーカー3.空研工業株式会社 – 風速センサー式VAV

全閉に対応した仕様を標準搭載し、LEDによるわかりやすい開度表示や信頼度の高いプロペラ式の風速センサーを搭載しています。

塵や埃の影響を受けにくく、耐久性や追従性にも富んでいます。
コンパクトな設定器で簡単に風量設定の調整ができ、アラーム出力や多点設定、連動制御など幅広い機能を搭載したVAVです。

VAVの導入なら空研工業

メーカー4.新晃工業株式会社 – 電子式 VAV・CAVユニット(STU2)

STU2はワイヤレスリモコンに対応した便利で高精度なコントロール機能で、快適性、省エネ性、信頼性を実現できるエアシステムです。

VAVユニットはギヤモーターと制御基板が内臓されたギヤモーターユニットと、風速センサーと温度センサーで構成されています。
天井に設置する受信器とユーザーが操作を行うワイヤレスリモコンを用いることで、便利にワイヤレス省エネが可能です。

メーカー5.協立エアテック株式会社 – 角型・大風量タイプ(VAV/CAV-CW)

1995年に従来にないメカニズムである可変多孔羽根を搭載した変風量ユニット VAV・CAVを開発して以来、空調時に発生する空気の偏流を防止し、大幅な低騒音化が図れる機器を開発されています。

ホットサーミスター・ウインドミルの2種類のセンサーを採用し、正確な風量感知が可能です。

L寸法を400に抑え、厳しい施工にも対応でき、内・外部気密、高静圧型、耐蝕、OA、浴室換気仕様などの特殊仕様にも対応できるので、さまざまな場所で導入しやすいです。

ウインドミルセンサーが搭載されたことで、より正確な風量制御を実現でき、空調ユニットシステム・ファスと組み合わせれば、最良の空間へと導きます。

メーカー6.アズワン株式会社 – ヒュームフード ディープ (可変風量(VAV)タイプ) ABDV-2400

実験室の使用目的や研究員のワークスタイルを考慮した適切な風量制御機器の提案が可能です。
ヒュームフードや局所排気装置の排気風量は非常に排気量が大きく、オフィス空間と比べて5倍から10倍にのぼります。

複数台のヒュームフードを1つの部屋に設置すると給排気バランスが崩れるおそれがありますが、VAVシステムを導入することで、適切な換気ができるようになり、快適な実験室を構築できます。

まとめ

VAVのニーズはオフィスビルや商業施設、工場など空調システムを自動的にコントロールして室温を一定に保つほか、研究室などで適切な風量制御を行い、快適な環境を保つのに役立ちます。

施設の規模や環境、使用用途などによっても、VAVに求められるニーズが異なるため、単純に比較することはできません。

空調コントロールによる省エネや光熱費削減などに貢献できる、導入しやすい低価格帯のVAVから、研究室など高精度かつ大容量のコントロールが求められる場所に最適な高価格帯のVAVまで各メーカーから多彩なVAVがラインアップされています。

VAVの導入なら空研工業

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