制気口が結露する原因とは?制気口の選び方などを解説

制気口の周りにいると、たまに水滴が落ちたり、飛んできたりすることがあるでしょう。
水滴の落下、飛散は結露している状態になりますが、このような状態になるには必ず原因があります。

では、結露を防止するには制気口に対してどのような対策を取ればいいのでしょうか。
ここでは、制気口が結露する原因やおすすめの結露防止タイプの制気口を紹介します。

制気口が結露する原因とは

季節に関係なく発生してしまう結露。
結露が発生する条件が揃った場所であればどこでも発生するため、制気口も例外ではありません。

結露は暖かく水蒸気を多く含んだ空気が冷やされ、飽和水蒸気量を超えることで発生します。
人の出入りが激しい場所は外気の影響を受けやすい場所です。制気口から出る冷風と温湿度の高い外気が触れ合うため、結露しやすくなっています。

結露が起こるとシミや汚れ、カビといった問題が発生してしまいます。
これらの問題は見た目も悪くしてしまいますが、人体に影響を及ぼす可能性があります。

そのため、設定温度の変更や結露防止タイプの制気口の使用が推奨されます。

しかし、設定温度を変えることで結露を防止することは可能ですが、ビルなどの大型施設では難しいです。
一括管理されていることがほとんどであるため、設定温度の変更は簡単に行えることではありません。

このようなことから、結露対策として結露防止仕様の制気口をおすすめします。

結露防止仕様の制気口には、特殊なカバーが付いているものやヒーターが付いているもの、気流の流れをコントロールするものなどがあります。

エントランスや高温多湿の地域など、結露しやすい場所での制気口は結露防止仕様の制気口を設置すると良いでしょう。

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結露しない制気口の選び方

制気口を選ぶ際、結露防止仕様のものを設置し結露させないことは大前提です。

しかし、結露防止仕様の制気口であっても完全に結露を防ぐことはできません。
結露するには必ず原因があるため、選び方がポイントです。

原因を取り除いた上で、結露防止仕様の制気口を設置するとより効果を発揮することができます。
ここでは、結露防止タイプの制気口の選び方を紹介していきます。

選び方1.結露限界温度を知る

吹出し温度と、室内温湿度を結露限界曲線で確認しましょう。
両者の交わるところが、制気口の結露限界温度になります。

結露限界温度を知ることは、結露防止仕様の制気口を設置する以前に大切なことです。
室内の温度や湿度のいずれかが高ければ、結露は発生してしまいます。

室内の温湿度を調整しつつ、結露防止仕様のものを設置することで、より結露しない環境を作ることが可能です。

選び方2.適したタイプを見つける

結露防止仕様の制気口は取付場所に応じて、いろいろなタイプがあります。

取付場所別に適したタイプの制気口を設置しましょう。

おすすめの結露防止タイプの制気口3選

ここからは、おすすめの結露タイプの制気口を紹介していきます。

上記で挙げた選び方を参考に、各メーカーの制気口の特徴を理解しながら、設置場所に適した制気口を選定してください。

結露しない制気口1.空研工業 結露防止シリーズ

空研独自の技術で作られたNDカバータイプやND機構、空気の流れを利用した誘引タイプ、さらに結露の発生を防ぐヒーター付きタイプがあります。

NDカバータイプは樹脂製を使い冷えにくくし、間に空気の層を挟むことにより断熱効果を上げ、結露の発生を抑制。

ND機構は吹出口に断熱材を貼り、空気の流れを制御することで結露を防いでいます。

誘引タイプは誘引スリットにて、外気を引き込み空気と混ぜることで温度を調節します。
しかし、より外気の影響を受けるエントランスやロビーでは結露しやすいです。

そのような場所では、ヒーター付きタイプがより結露を防ぎます。
熱の力を利用するため、結露の発生を抑えることができて美観にも影響を与えませんが、電気工事になるため必ず電気工事士にお願いしてください。

結露しない制気口2.協立エアテック 無結露・汚染防止型アネモ

空気の比重を応用した協立エアテックの結露防止の制気口。
中でも、無結露・汚染防止型アネモ型は独自の製品になります。

その特徴は、特殊な気流を作ることです。
特殊な気流を作ることで、結露を完全に発生させない仕組みとなっています。

そのほかにも、風向きを変えられることや騒音の発生を抑えています。

汚染防止であるため、一番外側のコーンを上げることで天井や壁などに汚れがつくのを防ぐようにしています。
駅のコンコースや厨房などといった高温多湿の場所に最適です。

結露しない制気口3.フカガワ 結露防止型PK-I、PK-ID

ノズル型の結露防止型制気口です。
アルミで作られているため結露しやすいですが、内側に断熱材が入っていることから、吹出空気の温度を高くすることで結露防止対策が採られています。

PK-Iは断熱材が5mmで風量調節機能は付いていません。
PK-IDは断熱材が10mmで風量調節ができるダンパーが付いています。

サイズはPK-Iのほうが幅広いですが、PK-IDは3サイズ展開となっています。

【番外編】フカガワ 木製制気口シリーズ

結露防止として作られているわけではないですが、結露対策として有効です。
木材は空気中の水分を吸収・放出する特性があります。

また、木材は熱伝導率や熱容量が小さいため、アルミや鉄といった熱伝導率のいい材質と比べると表面結露が起こりにくくなっています。
結露による天井や壁などのシミやカビなど、汚れの発生を抑えてくれます。

対策以外にも、見た目がおしゃれなので結露が気になる場所に設置にしましょう。

まとめ

結露は空気を循環させる制気口の吹出口でも発生してしまいます。
必ず発生原因はありますので、まずは原因究明を行いましょう。

そして、上記で紹介した選び方をもとに、結露防止仕様の制気口を使用することで結露の発生を防ぎます。

決めるにあたり困ったことがあれば、施工主やメーカーなどのプロにお問い合わせください。

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